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ヘボ入り朴葉寿司

 お隣に住む久男さんは息子が「こちょこちょおじさん」と呼ぶ位、お宅に遊びに行っても我家に遊びに来ても、必ずこちょこちょと手をムカデの足の様にする。いつしか「こちょこちょ」が挨拶代わりになった。
 その「こちょこちょおじさん」の趣味は「ヘボ」を育てる事。「ヘボ」とは蜂の子の事で、この辺りでは庭に巣を作り多くの人が育てている。鳥の内臓だとか高価なえさを買って丁寧に育て、たまには蜂に刺されたりしながらも、大事に育てている。寒い所の大事なタンパク源なのだろう。
 友達のしのぶちゃんはゲテモノが大好きで、「蜂の子!食べたい!」と言うので、いつも博多のおいしい物を送ってくれるので、ここが送り時とばかりに送った事があった。ギテンくんのコネを使って、ママのお友達を紹介して貰った。ジャムの小さいビン位の大きさで大まけして貰って5,000円で買ったけど、本当は相当高いらしい。しかも作りたてだし、他の所より生々しい。それを食べたしのぶちゃんは「プチプチしておいしい」と言ってくれたが、私は一度も口に運べなかった。その紹介してくれたお店には、「ヘボのフルコース」がある。〆はヘボ饅頭だとか!食いたくね~~調度いい時期にしのぶちゃんが我家に遊びに来てくれたらご馳走出来るなぁ、などと考えて話をしたら、流石のしのぶちゃんとてそこまでヘボヅクシは食べたくないと言った。
 ヘボ入り朴葉寿司_b0008478_2236118.jpgさて、その「こちょこちょおじさん」宅から先日、朴葉寿司が届いた。わぁ~い!朴葉寿司だ~と思って葉っぱを開けると、なんとそこには・・・言葉にならない物が入っていた。隣にちょこんと座る息子がどんな表情をするかと、自分はびくびくしているのを気付かれない様にそ~っと見ていると、「これなんだか蜂ぶんぶんみたい」と言った。間違ってはいない。プチプチの蜂の子に混ざって蜂も入っているのだ。「そうだよ。蜂ぶんぶんだよ。こちょこちょのおじさんが取ったんだよ。食べられるんだって」と言いながら、はて?私はここで食べるべきかと考えた。せっかくのお寿司。ここは年貢の納め時だと観念し、子供を食べた。「まぁまぁだね。うん。まぁ佃煮みたいなもんか」と我口の中を慰めながら、貴重なたんぱく源を2粒食べた。もちろん蜂ぶんぶんまでは勇気が出なかった。
by hinihiniaji | 2006-06-27 22:36 |


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