8月1日(月)
2日前の日本橋講談会。つわりで思うように案内が出せず、お客様はあんまりいらして下さらないだろうなぁ...ほとんどしょげ気味で楽屋入り。だって隅田川の花火大会はあるし、いろんな行事が目白押し。
それでも芸人、カラーリングして、襟足剃って、身だしなみを整えて楽屋に向かう。
阿久鯉が高座を降りてくると、「お姉さん、あのーあの方、お姉さんの会やお姉さんが出ると必ず客席にいらっしゃる方が久し振りで客席にいます」との言葉。流石に前座のうちから「昌味を味わう会」を始め、いろいろな会で手伝ってくれたあぐだけの事はある。私は思う節があった。
「もしかして細井さんかな?」「あーそうですそうですその方です」
私は感激した。結婚してから細井さんのお顔を見る事が叶わなかった。あー離れていったのか、もしや病気?まさか...あの世に?などといらぬ事まで考えてしまった。何度手紙を出しても無しのつぶて。今度でもし無理だったら諦めて案内を出すのは辞めようと思っていた所のご登場。あ~良かった。生きていてくれたのだ。
年配の方が多い講談ファン。いつも連絡を下さった方や、聞きにいらして下さっていた方の顔が見えなくなるといやな予感がするものだ。そうしてしばらくするとお亡くなりになっていたと判る。あるいは判らないままフェードアウト。
芸人とお客様の関係の現実。