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 7月21日(木)
 テツオウは子供の頃から死を背負って生きて来たという。今までテツオウと遊んでいた友達がバイバイしたまま帰らぬ人となった。小学生のテツオウながら、友達が一人死に二人死に、その度に思う所があったのだろう。「あいつの分まで生きてやる」
 その通りテツオウは、生き急いでいると人が感じる位、ひたすらに自分の目標を貫いている。食べたい物も買わず、服も最低限、寝る間を惜しんで仕事仕事。
 大人になっても、何人かの死に直面し、その方の人生を背負ってしまった。
 そして、今日未明、お世話になった陶芸の原料屋さんの社長が亡くなった。90歳の大往生とはいえ、そのショックは隠しきれない。
 何しろここ数ヶ月、研究していた薬はすべて、この社長の所の物だ。お世話になった方の為にと、休みなしで見本を作っていた。自分の時間を最大限使い、無償でやって来た。なんとまぁ、ガス代位請求したいわ、十何万。我家の家計もいっぱいいっぱい。などとしみったれた事を言うのが奥さんの役目。
 そして、最終私がパソコンでカタログを作り、社長に見せるとの段取りは果たせなかった。
 昨夕、社長宅に行った時、「このすべての原料が、陶芸界にとって貴重な物になるに違いない。すべてをテツオウ君に任せる」と、遺言の様に言われたらしい。
 確かに、今はもう取る事の出来ない、素晴らしい原料がたくさんあるらしい。国宝級の陶芸家から、人気作家、アマチュア迄と、教えを請う陶芸家達がぞろぞろいた社長だっただけに、その人達を生かすも殺すもテツオウにかかってくるのか。
 ここで又、一人の偉大な研究家の人生を背負ってしまったテツオウだ。
 
by hinihiniaji | 2005-07-21 22:02 | テツオウ


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