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ボケと突っ込み

 12月10日(金)
 我家にはしばらく時計という物がなかった。私が引越しをした1年前、妊婦の引越しとあって心配した母が中野新橋まで来て手伝ってくれた。引越しはハードだ。付け加えるなら嫌いだ。その晩、逆子だったお腹の子がグルーンと痛い位に1回転した。あの時逆子が治ったんだと思う。
 「これはいらない。これもゴミ。この時計はなんかの景品で貰った物だー。いらないなぁ。お母さんいる?」とピンクの小さな丸い置き時計を見て私が言った時、間髪入れず母が「恵那に持って行ってよ。時計が一つも無いから不便だから」と言った。
 あぁなるほど確かに時計は無いけど不自由した事も無い。炊飯器のデジタル時計や、ガスや床暖房のスイッチにあるデジタル時計、これだけあれば用が足りる。しかし母は、目が悪いし(老眼だし)この表示を見る事が困難らしい。
 
 と、言う訳で引越しの荷物の中に入れたのだが、出したのは、それから3ヵ月後の出産後だった。赤子に乳を飲ませる時間やらなんやらで確かに必要になったからだ。
 センスの無い、いわゆるちゃちい時計を見てだぁりんが「陶芸家の家に似合わないなぁ」と言い、仕舞い込んでいた気圧計の付いた時計を出した。窓際に置くと良いと言うので、台所の窓際に置いた。
 「ファイン」「クリアー」「クラウディ」「レイニー」と、4種類の天気予報を赤ランプやオレンジランプ緑ランプで知らせてくれる。ファインには太陽、クリアーには雲と太陽、クラウディには雲と雨、レイニーには雨の絵がそれぞれ描いてあるので、窓の外を見ながら息子に、
「こうちゃん、今日のお天気どうかなー?晴れるかな?ファインだ。赤いピコピコだから晴れるねー?太陽マークだー良かったねー。散歩出来るねー」と話かけるのが日課になった。
 驚きの1週間前、いつものように話しかけていると、
「今日のお天気どうかな?クラウディだねー」と言った時、息子はピコピコランプを見たかと思うと、そっくり返って、天井の電気を見た。「こうちゃん、それは電気や、ボケとんのかー。まーちゃん(私の事)が言ってるのは天気、これは電気」
と、それから毎日ボケとんのかー、電気やー、天気やー、の繰り返し。これが素晴らしい天性の間でやってくれるからおかしい。最近では「にやっ」っと笑いながら電気を見ている。
 
 「農業従事者にする予定だから漫才師にはさせんぞ!講談師なら考えてもいい」父より
by hinihiniaji | 2004-12-10 23:05 | 息子と娘と赤子


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